喧嘩や衝突をより円満に解決するコツは、マインドフルネスだぞ!という研究です[1]。
マインドフルネスの語義は、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価せずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」らしいです。
この心理状態は、仏教の禅や瞑想で鍛えられるようです。
英語だと、「Let it come, let it be, let it go.」と表現されています。訳すと「ありのままで行こうぜ!」ってことですね。ビートルズもアナ雪もこんなの言ってました。
怒りなどの感情をそのまま受け入れる、もはや怒りからどんな教訓が得られるのだろうかと人生の幸福のために自問する。そんなマインドフルネスが今回の研究に大きく関わってきます。
それでは実験を見てみましょう。
実験内容
140人のカップルを以下の3つのグループに分け、10分間喧嘩っぽいことをしてもらいます。
- カップルの片方に、怒りなどの感情を抑制してもらう
- カップルの片方に、怒りなどの表情を抑制してもらう
- カップルの片方に、怒りなどの感情を受け入れてもらう(マインドフルネス)
カップルの片方にだけ特定の訓練を受けてもらってから(もう片方は訓練について何も知らない)、お互いの不満について議論してもらうってことです。
喧嘩後にカップルのパートナーは別々にアンケートを記入してもらい、ストレスの度合いや議論がどれくらい解決へ向かったかを答えてもらいます。
実験結果
マインドフルネスを訓練され議論したグループは、他の2つのグループよりも議論の解決に満足しているという結果になりました。
これは、マインドフルネスの訓練を受けた側と受けていない側のどちらにも言える結果だったそうです。
つまり、カップルのうち片方でもマインドフルネスを意識していれば、喧嘩をより円満に解決できるということです!
しかし実験結果によると、マインドフルネスの訓練を受けた側は、結構ストレスを感じていたらしいです(笑)
結論
著者的には、全体的にマインドフルネスが衝突を解決するための最善のアプローチだと結論付けています。
訓練を受けた側は負の感情を受け入れたためストレス値が高くなりましたが、そのパートナー(恋人)はそれほどストレスではなく、議論結果は双方にとって満足のいくものでした。
被験者としてカップルを使った実験でしたが、通常の対人関係でも使えそうですね!
- 喧嘩を円満に収束させたいときは、自分が現状の感情から逃げずに受け入れよう
- マインドフルネスで負の感情すらも受け入れ、人生の幸福に繋げよう
- Let it come, let it be, let it go!
参考文献
[1] |
B.-H. Shahar, M. Kalman-Halevi , G. Roth, “Emotion regulation and intimacy quality: The consequences of emotional integration, emotional distancing, and suppression,” Journal of Social and Personal Relationships (2018). |
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