血液型による性格診断はアジアを中心に巷でよく行われていますが、科学的根拠はあまり無いとされています。
しかし今回紹介する研究は、O型の人はアルツハイマー病などの認知障害になりにくい可能性があるという2015年にThe Brain Research Bulletinに掲載されたシェフィールド大学の研究 [1]です。
この研究によると、O型の人は他の血液型の人に比べて脳の灰白質が多いことが明らかになりました。
実験内容
被験者は189人
以前に研究目的でMRIを受けたことのある健康な成人を電話でコンタクトを取って収集した結果、189人が集まりました。
そのうちO型は76人、A型は65人、その他の血液型は113人です。
灰白質の体積調査
形態計測分析という分析手法で得られたデータにt検定を適用し、血液型間の灰白質の体積を比較しました。
実験結果
O型は灰白質が多い
O型は小脳の後腹側や左海馬を含む側頭葉付近における灰白質の体積が他の血液型に比べて大きいことが判明しました。
考察
O型は認知障害になりにくいかもしれない
シェフィールド大学の研究員のMatteo De Marco氏は、「この研究結果は、血液型がO型の人々は、アルツハイマー病のような加齢による脳の萎縮で生じる認知障害に対してより保護されていることを示しているようです。」と言っています。
さらなる研究が必要
また同大学のAnnalena Venneri教授は、「現在分かっていることは、灰白質の体積に違いがあるということです。そして我々の発見はすでにある臨床結果を裏付けるものです。おそらく血液型が神経系の発達に影響を与えます。我々はなぜこの現象が起こるのか理解する必要があります。」
まとめ
O型の人はアルツハイマー病などの認知障害になりにくい可能性があるという研究でした。
2015年ということで若干古いですが、私もO型なので朗報発見!ということでまとめてみました。
飲み会の席などで血液型の話になったら、「O型は灰白質が多いんだよ」と言えば、色んな意味で1発かませるかもしれないですね。
- O型の人は後部小脳と側頭葉の灰白質の体積が大きい
- O型の人は認知障害に保護されている可能性がある
参考文献
[1] |
“‘O’ blood type is associated with larger grey-matter volumes in the cerebellum,” Brain Research Bulletin, Volume 116, July 2015, Pages 1-6. |
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