「こんな僕でも社長になれた」の感想 ”逃げることは、悪いことじゃない”

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CAMPFIRE創業者の家入一真さんの著書「こんな僕でも社長になれた」を読んだので感想を。(ネタバレ注意)

出版は2007年なのでだいぶ昔ですね。今はnoteにて全文公開されているらしいです。俺はなんで買ったんだろ。まあ得られるものはあったので、良しとします。

この本を一言でまとめると、「逃げることは、悪いことじゃない。」です。

目次

貧乏な家に生まれて

家入一真さん、驚くほど貧乏だった。八畳の居間と6畳の子供部屋、洗面所を兼ねた台所、脱衣所のないお風呂、汲み取り式の便所といった一軒家に家族5人で住んでいたらしい。

小学生時代はとにかくやんちゃで笑顔の多い子供だったようで、本人の記憶の中でも最も眩しい存在、そんな時代だったようです。

家が貧乏すぎて、ここからどのように社長になるのか想像もできません。貧乏だから社長になれないというのも偏見ではありますが。

ひきこもりだったあの頃

中学生のときに友達をイジったとある一言からグループから除外されてしまい、心を閉ざすようになりました。

これは高校に行っても続き、中退という形に。

一方で家でひきこもっている間に没頭していたものが、パソコンでした。そこで勉強していたのがC言語ということで、僕自身も最初はC言語を勉強していたので親近感が湧きました。

組織や人間関係など複雑で答えのないものを扱うよりも、プログラミングのようなマニュアルや法則があって完成形のある作業は確かに精神的に楽なのかもしれません。

高校生だった家入さんの作ったプログラムは雑誌に掲載されるほど質の高いものだったという点に関していえば、1つのことに没頭するというか夢中になれることは心の底から尊敬できます。

僕が最近夢中になったものは姉の結婚式で披露した動画制作くらいですね・・・。堀江貴文さんや家入一真さんのようにプログラミングに夢中になりたい人生でした。

長いトンネル

プログラミングの次は絵画に夢中になった家入一真さん。

無事に高卒資格を取得して国立大学の東京藝術大学を目指しますが、センター試験の出願を忘れたり東京のホテルで寝坊するなどして、2回も受験の機会を逃してしまいました。

ここだけ見ると、とんでもなく抜けている人、という感想しかない。実際、今でも遅刻は当たり前なんでしたっけ。

起業前夜

父親の交通事故などを通じて、自分がお金を稼がなければということで初めて就職しました。

就職先は広告デザイン会社でしたが、芸術系ではないので個性を発揮できずすぐに辞めました。

母親の紹介でホームページ制作やシステム開発を行う会社に就職し、そこでプログラミングのスキルを磨き上げることに。

ペパボ黎明期

会社で学んだサーバーの知識を生かして、マダメ企画という会社を立ち上げてロリポップというサーバーレンタルサービスを開始しました。

この行動力がすごい。仕事で身に付けたスキルに相当な自信がなければ動き出せないですね。

ちなみにこのロリポップですが、WordPressで自分のサイトを作ったことがある人は聞いたことがあるかもしれません。僕もサーバーを選ぶ際にワードとして引っかかったことがあるので名前だけは知っていましたが、まさか家入一真さんが作ったサービスだとは知らなかったです。

多くの試練を乗り越え、このサービスを軸に会社を大きくして有限会社ペーパーボーイへと進化。

成功、そして未来へ

GMOの代表取締役である熊谷正寿さんから資本提携の話が。

仲間の生活を第一に考え、資本提携を受け入れます。

家入さんはお金持ちになりたいとか日本一になるなどの野心はなく、ただ家族や仲間が安定して暮らせるだけのお金を稼げれば良いという思想だったようで、謙虚な姿勢に学ぶところがあると感じています。

そしてペパボは株式会社となり、さらに成長しつつありますよ、というのがこの本のお話です。

塊魂というゲームの例はとても良かったので、ちょっとメモ程度に書き残しておきます。

あっちに行ってあれを巻き込みたい、でっかい塊に仕上げたい。いくら頭でそう考えても、そこでたどり着くまでには大きなものや小さなものまで様々なものが無数に散らばっている。

中には器用に回収していく人もいるけど、僕はそういうタイプではなかったよう。

良さそうなものを見つけて転がると思いがけず出現した大きな壁にぶつかって、突拍子もない方向へ弾き飛ばされる。するとそこでもちょっと良さそうなものを見つけては転がって再び壁にぶつかる。

気づけば僕の塊は途方もない大きさになっていた。

ハードルが立ちふさがれば方向転換したっていい。恐そうなものがあれば逃げればいい。決死の覚悟でぶつかって、予期せぬ方向に弾かれたっていい。

その先でこそ出会うことができたちょっと良いものを一つ一つ取り込んで、とりあえず転がってみる。右往左往してもちっとも前に進まなくても、賢明に魂を転がす、人間一人ひとりの営み。

辿ってきた回り道ばかりの足跡も、改めて考えてみれば、案外、捨てたもんじゃなかったんだな、と思えるのだ。

まとめ

逃げることは決して悪いことではなく、前に進めなくても立ち止まるくらいなら全力で後ろに走ればいいということを教えてくれる作品でした。

ここで再度、エピローグに載っていたタメになる言葉をメモ書きで。

どんな道にも必ず行き止まりはある。

自分が道の行き止まりに立っていることに気づかずに、前に進めないともがき続けるくらいなら、来た道をちょっとだけ戻ってやり直してみると良い。

身動きが取れないことに絶望的になって、自ら命を絶ってしまうくらいなら、誰も追ってこないところまで、全力で逃げればいい。

世の中は広い。どんな人にだってどこかにきっと何も恐れることなくハッピーに暮らせる場所があるはずだ。

前に進まなくたって、逃げたって、生きてさえいれば、きっといつか、そんな場所にたどり着く。逃げることは決して悪いことじゃない。

てな感じで本の感想というか紹介ですね。やってみました。

自分は恵まれた環境で育ってきたというのに、そこまでハッピーといえる人生を歩めているとは思えません。時には逃げて、行動し続けることで自分の人生の目的を達成できるようにしたいものです。

大事なのは、立ち止まらないことですね。

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この記事を書いた人

情報工学の修士号を取得後、新卒で大手メーカーに就職。2022年にWeb系企業に転職。
役立つサービスや日々思ったことを発信中。
趣味は旅行、カメラ、動画制作。

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